静かな革命
いよいよアメリカ大統領選挙が迫ってきました。よその国の大統領だとはいえ、ここへきて何だか混沌としてきて、やはり結果が気になりますね。
それにしてもなぜ、暴言ばかり吐くトランプ氏がアメリカ国民の支持を集めているのでしょう?
その訳を、先日ジャーナリストの有本香さんがインターネットの番組で教えてくれました。
アメリカのマスコミは、これまでトランプ氏をずっと馬鹿にして来ました。
例えば移民排斥発言です。
移民を差別するなんて、差別主義者た。このグローバル社会に何て馬鹿なことを言ってるんだ、と。
しかしアメリカ社会に最も不満を持っている中間層は、内心トランプ氏を支持しているのです。
アメリカの富の大部分はウォール街の大富豪が独占しています。その一方移民や貧困層は手厚い保護を受けています。
移民のせいで職を失い、あるいは賃金を引き下げられたのはアメリカ社会を支える中間層なのです。
彼らは、ウォール街と移民の両方から吸い取られている、と感じています。
しかしトランプは、自らが富豪だからウォール街からは金をもらっていない。そして移民排斥を堂々と公言してくれる。
今の矛盾だらけのアメリカ社会を大きく変えてくれるのはトランプくらいアクの強い人物でなければだめだ。
トランプ氏は実は中間層の心をしっかり掴んでいるのです。
しかし表立ってトランプ支持を表明するのは憚られるので、黙っているのが現状です。
だから実際の投票では、思いがけずトランプ氏が多くの票を得るかもしれません。
実は同じようなことがイギリスでも起きました。
ブレグジットです。
メイ首相はこれを静かな革命だと表現しました。
アメリカとイギリスで、同時期に中間層による静かな革命が起きているとしたら、日本はどうすればいいのでしょう。
有本さんは、我々は身構えるべきだと結んでいます。
いつもながら、有本さんの発言には目の覚める思いがします。
みなさんもよく考えて見てください。