外国人労働者は受け入れるべきか
堀江貴文さんの著書は、いずれもそれまでの思い込みを打ち壊してくれる刺激的な本です。
中でも「君はどこへでも行ける」は、バブルの幻想にいまだとらわれている私の目をはっきりと覚まさせてくれるものでした。
日本はすでに安売りの段階に入っていると彼は言います。
外国人から見て(特にアジア、中でも中国やタイ、シンガポール)、日本はお買い得なのです。
賃金も決して高くない。日本はすでに魅力的な国ではないのです。そんな所にわざわざやって来て働こうなどという外国人がどれほどいるでしょうか?
まして日本が求めているのは、低賃金長時間労働の介護と保育の現場です。
日本人さえ敬遠する職場に外国人が来たがるわけがありません。
政府は能力の高い人を選別するつもりのようですが、そんな人はもっと高給がもらえる他国に行くでしょう。
結局そんな悪条件でも来ようという外国人は、母国では仕事にありつけない人々ではないでしょうか。
一方、移民の受け入れで期待できることと言えば、出生率の上昇です。アメリカやドイツの出生率の上昇は、移民が沢山子供を産んでくれていることが主な要因でしょう。
日本はすでに人口減少社会になっています。短期的に労働人口を増やす意味でも、長期的に増やすためにも、移民を受け入れることはプラスになります。
そのときには彼らを、日本国民として分け隔てなく迎え入れる揺るぎない覚悟が必要です。
単に安くて使いやすい労働力として扱うなら、後で取り返しがつかない禍根を残すことになるでしょう。