日銀黒田総裁の意図は?
日銀が新しい金融政策を発表しました。しかし内容はわかりにくいものです。
要点は、政策の目標を量から金利に転換するというものです。
具体的には、マイナス金利政策は維持する。つまり日銀当座預金のきんりは0.1%のまま据え置くということですね。市中銀行からは大変評判の悪い政策です。
日銀に預金しておくだけで儲かったのに、それができなくなったからです。
もう一つは、長期金利(十年国債の金利)はゼロ%に誘導するというものです。
それって上げるの?下げるの?
上げるんです。今は長期金利もマイナスですがそれを0に引き上げるってことですね。
ということは、金融引き締め?
そうなります。一方で日銀当座預金の金利はマイナスにし(これは金融緩和)、長期金利は引き締めるという、正反対の政策を同時に行うということなんですね。
果たしてそんなことがうまくいくのか?
市場の反応は、円高です。
背景にはアメリカの中央銀行FRBがまたも金利引き上げを見送ったこともあります。
上げてくれれば金利の高いドルを買う動きが出て円安になったんでしょうけど。
海外のメディアでは、過去に例を見ない政策という評価です。
果たして黒田総裁の思惑通りに、物価上昇率2%が達成できるのか?
黒田総裁が求める、政府の構造改革の実現も鍵になります。
今後の動静に注目です。