米中、パリ協定同時批准
米中両政府は2016年9月3日、2020年以降の地球温暖化対策「パリ協定」を批准したと発表した。世界の温暖化ガスの約4割を占める二大排出国の批准で同協定は早期発効へ大きく前進した。
解説
地球温暖化対策に国際社会が本格的な取り組みを始めたのは、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)からです(1972年の国連人間環境会議としっかり区別して下さいね)。
しかしこの時温暖化ガスの削減を義務付けられたのは先進国だけで、発展途上国(中国、インド含む)には数値目標がありませんでした。その上最大排出国であるアメリカが離脱したため発効があやぶまれましたが、当初不参加だったロシアが2005年に参加したためなんとか発効にこぎつけました。
日本は1990年比6%削減を公約し、すでに達成しています。
今回のパリ協定はCOP21で採択されました。京都議定書との大きな違いは、アメリカと中国が批准したことです。色々な思惑があるにせよ大きな前進です。
ただ、ロシア、インド、日本はまだ批准しておらず、パリ協定はまだ発効していません。
なぜ日本は批准していないのでしょうか。
日本が目標を達成するためには、原発を再稼動させる必要があります。しかしそれは、現実的ではありません。日本はかなり苦しい状況にあります。